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女性専用車両は東西でどう違う? [日記]

女性専用車両は東西でどう違う?

 関東と関西で女性専用車両の利用ルールはどう違うのか。こんな興味深い調査結果を総務省近畿管区行政評価局が公表したようです

■ なぜ関東と関西で異なるのか

 まず、女性専用車両の設定位置について。関東エリアでは46路線中、41路線が先頭、ないしは最後尾車両に設定している。一方、関西エリアでは31路線中、27路線が中間車両に設定している。

 また、関東エリアでは46路線すべてが女性専用車両の設定を平日のラッシュ時のみに限定しているのに対し、関西エリアでは16路線が土日休日を含む毎日終日に設定している。平日のみ終日設定している路線も19ある。

 なぜ、女性専用車両の設定位置や設定時間帯が関東と関西で異なるのか。この調査結果では、関西の鉄道各社のコメントを紹介している。

 女性専用車両の設定位置を中間に設けている理由について、大阪市交通局は次のように説明する。「安全性や他路線への乗り換えなどに比較的影響の少ない、現在の車両位置に設定している。たとえば、ホーム終端に出入り口があることにより、最後部車両が混雑している線区において、最後部車両に女性専用車両を設定することは、大きな混乱を来すことになる」。

 阪急電鉄の説明はこうだ。「京都線では、大阪へお越しのお客様にも京都へお越しのお客様にもご利用いただきやすいように、8両編成の中央部である、大阪方5両目に終日設定している」。なお、阪急は宝塚線では10両編成の最後尾車両を女性専用として設定している。

 ホームの終端に階段がある駅が多いのは、関東も同じ。女性専用車両の位置ぐらいは関東と関西で、ある程度統一されていてもいいのではないか。

 女性専用車両を終日で設定している理由についてはどうか。JR西日本は「痴漢の発生件数や曜日、時間帯を分析したところ、ラッシュ時以外の混雑していない時間帯での発生がおよそ半数であった」として、2011年にそれまで平日朝夕ラッシュ時限定の設定から全日終日に拡大した。

 大阪市交通局も、当初は平日の始発から9時までの設定だったが、御堂筋線では痴漢被害の「約7割が導入時間帯以外で発生していたことや、時間帯の延長を望まれる声が多数あった」ため、終日設定にしたとしている。

■ 男性への対応も東西で異なる

 では、女性専用車両に男性は乗車できないのか。この点も関東と関西で異なる。

 まず、小学6年生以下の男子児童の扱いである。関東エリアでは、男子児童の女性専用車両への単独乗車を認めている。西武鉄道は、男子児童とともに乗車する男性保護者も女性専用車両に乗車可能としている。

 一方、関西エリアでは、JR西日本、大阪市交通局、北大阪急行(北急)が男子児童の単独乗車を可能としているが、それ以外の鉄道会社は女性同伴でないと乗車できないとしている。

 障害を有する男性が女性専用車両に乗車できるか否かも重要な問題だ。

 関東エリアでは、すべての鉄道会社が「障害を有する男性の乗車および介助者が男性の場合の乗車も可」としている。だが関西エリアでは、こうした対応を取っているのはJR西日本、京阪、大阪市、北急の4事業者のみ

「目の不自由な男性、車いす利用の男性のみ単独乗車を可とし、他の障害を有する男性については女性同伴の場合のみ乗車を可とする」という対応を取っているのが、神戸電鉄、神戸市交通局、北神急行の3事業者だ。

 「目の不自由な男性のみ単独乗車を可とし、他の障害を有する男性については女性同伴の場合のみ乗車を可とする」という対応なのが阪急、阪神の2事業者。「身体に障害を有する男性について、女性同伴の場合のみ乗車を可とする」という対応が近鉄、南海、泉北高速の3事業者、という結果となった。

 ここで気になるのは、JR西日本、京阪、大阪市、北急の4事業者を除いて、介添え者が男性の場合は乗車不可となっている点だ。男性介添え者が痴漢をする可能性を心配しているのだろうか。

■ 視覚障害者には大きな負担

 関西でも、小学生男子や目の不自由な男性など一定の要件に当てはまる男性は、女性専用車両への乗車が可能となっている。問題は、それが周知徹底されているかだ。

 関東では京浜急行のみ、男性も女性専用車両に乗車できるという表示がホームや車両になされていない。関西では、JR西日本、近鉄、南海、泉北高速、阪神、神戸電鉄の6社が明示していない。残りの事業者は、明示こそしているものの別の問題があった。

 日本語のほかに英語でも表記している会社は、関東では10社あったが、関西は皆無だった。また、車内アナウンスで男性が女性専用車両に乗車できることを案内しているかという点についても「関東の多くの事業者は放送を行っていることを確認できたが、近畿の全12事業者では確認できなかった」という。

 近畿管区行政評価局がこうした調査を行ったのは、「視覚障害を有する男性が1人で電車に乗る場合、エレベーター等から女性専用車両の乗車位置に誘導されてしまうことが多く、大きな負担となっている」との相談が寄せられたのがきっかけだという。

 確かに、点字ブロックを頼りに乗車位置にたどり着いたら、目の前に来た列車は女性専用車両で、乗ったら周囲の女性に注意されるというのでは、踏んだり蹴ったりである。

 改札口や障害者用エレベーターから点字ブロックで誘導される乗車位置を確認したところ、女性専用車両の乗車位置となっていたのは、関東で3駅、関西では30駅もあった。エレベーターはホームの中央付近に設置されていることが多いので、中央に女性専用車両が多い関西では予想された結果といえる。

 女性専用車両に法的な根拠はなく、鉄道事業者が任意で導入しているというのが国土交通省の見解だ。ただ、こういう事態の解決こそ、お役所の出番ではないだろうか。今回の調査結果を踏まえて、現状より適切な対応方法が導き出されることを期待したいですね

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